QNAP NASとpCloudでクラウドバックアップ環境を簡単構築!
家庭内でのデータの保存先/バックアップ先
あふれかえるデータの保存先
デジカメやスマートフォンでの写真・動画撮影が進んだ結果、皆さんの周りにはデジタルデータがあふれていることかと思います。こういった写真や動画は、デジタルコミックやオンデマンドで再生できるような動画と違い、"2度と再生成することができない"データです。可能であれば、絶対に消えないように、複数のバックアップも取りながら保存したいことかと思います。
データの保存先としておそらく身近にあるのは、下記のようなものかと思います。
・PC(お手持ちのパソコンのローカルストレージにどんどん保存していく)
・USB-HDD/SSD
特にPCは、近年内蔵SSDの容量も大きくなってきており、M.2 SSDで8TBといったものもあります。ガシガシ手軽に保存していくにはもってこいのデバイスです。USB-HDD/SSDもケーブルをつなげば保存、データの参照ができ、またほかの人のPCにつなげばデータの共有も簡単ということもあり、よく使われているデバイスです。
ですが、あえて私はこう叫びたい。
NAS + クラウドストレージへのバックアップが最強であり回答である!
と。
PCに保存する場合も、USB-HDD/SSDに保存する場合も、デバイスそのものが故障してしまったら、データもすべて飛んでしまいます。また、自然災害や火事などで焼失してしまう危険も付きまといます。USB-HDD/SSDにいたっては、PCに接続したときしか活性化しないので、"中に保存されているデータを自動的にどこかにバックアップを取る"といったこともできません。
という理由で、私は上記回答にたどり着いたわけですが、ではここで実際にNASを使ったデータ保存/活用と、クラウドストレージへのバックアップ方法についてご紹介したいと思います。
NASとは?
唐突に出てきた"NAS"という言葉ですが、正式名称を"Network Attached Storage"といいます。ネットワークに接続して使用するタイプのストレージです。
ネットワークに接続するという特徴から、
- 複数のPCから同時に内部のデータを読み書きできたり、
- インターネットから自宅に設置してあるNASにアクセスしたり、
- NASとクラウドストレージを自動的に連携させたり、
また、通常2台以上のHDDを搭載して使用することが多く、RAIDをサポートしています。RAIDとは簡単に言うと、"HDDが1台、ないし2台同時に故障してしまってもそこに書き込まれているデータは失われない"という技術になります。
USB-HDD/SSDやPCの内蔵ディスクが故障した。という経験をお持ちの方も少なからずいるかと思います。建物や車がいつかは故障してしまうのと同じように、HDD、SSDの故障は避けられないものなのです。建物倒壊してしまった場合は近所の親戚の家に一時的に避難させてもらい再建したのちに戻ったり、車が故障してしまった場合はとりあえず自転車でしのいで再び車を用意する、といったことをされると思います。
RAIDも同じで、HDD/SSDが1台故障してしまった場合、とりあえず残ったディスクで読み書きをしのぎ、再度新品ディスクを投入し、使用を継続することができます。
NASに保存したデータの活用
私はQNAPのTS-264というNASを使用していますが、多数のアプリが用意されており、データの保存、活用を容易にしてくれています。
例えばQuMagie
NASに保存した写真を自動的に時系列で分類してくれます。ほかにも、
- 写真に写っている人、モノ毎に自動分類
- 撮影場所ごとに自動分類
- スマートアルバム作成
例えばQsirch
写真を撮って保存しておけば、自動的にAI OCRをかけて検索できる状態にしておいてくれるので、子供の学級通信なんかを写真を撮って保存しておくとあとから見返す時も便利です。例えばPlex Media Server
動画ファイルをNASに保存しておいて、Android TVなどでPlexクライアントをインストールして閲覧すると、きれいに整理された状態でNAS内の動画コンテンツを閲覧することができます。 また、我が家で何よりも重宝しているのは"Plex Live"
アメリカの番組をストリーミングで再生することができるので、主にアメリカの旅行番組だったり、子供向けアニメを見て、子供の耳を英語に慣らさせることにも活用しています。
NASに保存したデータのバックアップ
"NASにデータを保存すると便利に使える"ということは伝わったかと思いますが、NASにデータを集めれば集めるほど、そのデータのバックアップが重要になってきます。企業であれば"別地域のオフィスにおいてあるNASにバックアップ"などとして、遠隔地へのバックアップを行い、自然災害や火事などによる"NAS自身の故障・喪失"への対応ができますが、自宅で使用するNASの場合、なかなか別の場所(実家、親戚の家など)にバックアップを取るということは敷居が高くてできません。
そこでお勧めしたいのが、クラウドへのバックアップです。特におすすめなのは、初回買い切りで月学費用、アップロード/ダウンロードによる費用も発生しないpCloudというクラウドストレージです。
pCloudの購入方法
pCloudのページに移動し、サインアップ後、個人用、Family用、ビジネス用といった形で目的に合わせて購入ができます。Family用だとストレージ容量を家族とシェアできるのでお勧めです。
また、年払いのサブスクリプションと、買い切り生涯ライセンスプランの2種類があります。「生涯ライセンス?大丈夫なの?」と思われる方もいるかもしれませんが、問題ありません。
- 年額のビジネスプランであったり、個人プランも同時に展開しているため、ランレートでの収入があるというところがまず1点。
- クラウドストレージの場合、"2TB"の契約であっても、実際に用意するのは2TB以下でよいので、コストとしては非常に小さくできる可能性がある点が2点目
また、pCloudは、家族の日や、中秋の名月、バックアップデーなどに合わせて割引キャンペーンを実施します。こういった割引キャンペーン時に購入すると割安に購入することができます。
ちなみに我が家からのアクセス速度は下記の通り。1MB/s以上出ているということですので、悪くないです。
pCloudへのバックアップ
pCloudへのデータのバックアップはHBS 3というアプリから行います。AppCenterでHBS 3を探して、インストールします。
HBS 3をインストールすると、HBS 3の設定画面を開くことができます。設定画面で、バックアップ先として、pCloudを設定します。pCloudはWevDAVでの接続に対応しているので、WebDAVストレージとしてバックアップ先を設定します。
あとは、バックアップジョブを設定するだけです。バックアップ元に大事なデータが入っているフォルダ(私の場合は写真を保存しているフォルダとQsyncで仕事用のデータが同期されているフォルダ)、バックアップ先に先ほど作成したpCloudを選択します。
バックアップジョブを作成してしまうと、あとは定期的にバックアップを取ってくれるので、バックアップの取り忘れもありません。
また、クラウドへバックアップする際に重要な設定をもう1つ。
私実は、最初は何の制限もかけずにクラウドにバックアップをしていたのですが、数日した後ISPから"アップロードのデータが異常に多過ぎ。月末まで待ってこの状態が改善しないようであれば、アップロードの帯域絞りまっせ!!!"という通知が内容証明通知で来てしまいました。HBS 3でバックアップするときの帯域を調整する機能があるので、こちらを使えばのぼり帯域を異常に使い過ぎてしまう、といううっかりミスも発生せず安心です。
ちなみに私は、100KBpsに設定しています。
100KBps -> 約8GB/日
1000KBps -> 約84GB/日
となりますので「遅いんじゃない?」と思いますが意外と一日単位ではかなりのデータ量が発生しますので、ご注意ください。
その他 HBS 3のいいところ
HBS 3のいいところは、"バックアップしたファイルの復元までしっかり面倒を見てくれる"というところかと思います。他のNASベンダーさんでは結構"バックアップはとったるけど、リストアは勝手にやってね!"というスタンスのベンダーさんもある中で、ジョブを組んで復元ができるのは素晴らしいと思います。こちらの点については、ぜひ一度お手元のNASを確認してみてください。"復元"ないし"リストア"といった項目はありますでしょうか?今バックアップしているデータ、ちゃんと復元、リストアできますでしょうか?
まとめ
といった感じで今回は、我が家でのNASのデータ保存・活用・バックアップ方法についてご紹介させていただきました。私も昔はUSB-HDDを使っていて"手元のPCとUSB-HDDでデータが両方に存在するように"みたいな感じでデータ管理をしていましたが、複製できてなかったデータもあったと思いますし、複製し過ぎていたデータもあると思いますし、とにかく時間をはじめ無駄が多かったかと振り返ります。今「やれ」って言われても断固拒否、そんなことに使える時間もありませんし、あの時代には戻れません💦
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